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勉強しても「頭が悪い」と言われる人の特徴は?具体と抽象の往復思考

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しいなま

神戸在住の神戸を愛するマーケター|マーケティングを楽しく学べる場所を作りたい

「知識はあるのに頭が悪いよね」と評価される人には、共通点があります。

それは、具体と抽象を往復する力の欠如です。膨大な知識を詰め込んでも、状況に応じて情報の粒度を変えられなければ、ビジネスの現場で「使えない人材」と見なされてしまいます。

一方、真に優秀な人材は知識量だけでなく、具体的な事象から本質を見抜き、抽象的な概念を実行可能なアクションに落とし込む力を持っています。

本記事では、AI時代に人間だけが発揮できる「具体と抽象の往復思考」を、実践的なトレーニング方法とともに解説します。

具体と抽象とは?

具体と抽象とは、情報の詳細度を表す概念で、具体は「詳しい」、抽象は「ざっくり大まか」という意味を持ちます。

ビジネスシーンで具体と抽象の概念を理解することは、コミュニケーション能力や思考力を高める上で非常に重要です。

具体と抽象の具体例

日常生活での例を見てみましょう。

  • チャーハン中華料理より具体的
  • クワガタ昆虫より具体的

チャーハンを抽象化すると中華料理になり、昆虫を具体化するとクワガタになります。

ビジネスにおける具体と抽象の具体例

実際のビジネスシーンでは、以下のような違いが生まれます。

抽象的な指示具体的な指示
いい感じのお店を予約しておいて港屋という料亭の15,000円コースで窓際の個室を予約、二次会は◯◯店、手土産は△△
ベストを尽くします今週中に営業先10社を訪問し、見積書を提出します

具体的な指示の方が実行しやすいと感じる方が多いでしょう。しかし、どちらが正解というわけではありません。

勉強しても「頭が悪い」と言われる理由

膨大な知識を持っていても、具体と抽象の往復ができない人は「雑学ひけらかし野郎」として評価されず、ビジネスの現場で頼られません。

現代において、単なる知識の量だけならGoogle検索やChatGPTで十分です。本当に評価される人材は、具体的な情報を抽象化して本質を捉え、また抽象的な概念を具体的な行動に落とし込める人です。

ガチで頭がいい人は、知識量(横軸)だけでなく、具体と抽象を往復する力(縦軸)も持っています。この2つの軸で形成される三角形が大きい人ほど、どんな相手ともスムーズにコミュニケーションが取れる人材になれます。

知識を詰め込むだけでは横軸しか伸びません。縦軸を伸ばすには、具体と抽象の往復トレーニングが必要です。

具体病と抽象病|2つの危険な思考パターン

具体と抽象のどちらかに偏りすぎると、「具体病」または「抽象病」という思考の罠に陥ります。どちらもビジネスの現場で致命的な問題を引き起こすため、バランスが重要です。

具体病の症状と問題点

具体病は、若手ビジネスパーソンに多く見られる傾向です。

主な症状

  • 言われたことしかやらない
  • 応用が利かない
  • 具体的な成功事例がないとチャレンジできない

問題点

営業の場面で顧客から「5万円値引きしてほしい」と言われたとき、具体病の人はそのまま値引きしてしまいます。

しかし本来は、「価格を下げてほしい」という具体的な要望を「コスパを高めたい」と抽象化し、納品スピードや担当者の専門知識など、金額以外の価値提供で解決できないか考えるべきです。

抽象病の症状と問題点

抽象病は、ベテランやお偉いさんに多い傾向があります。

主な症状

  • 理想論ばかりを語る
  • 具体的なアクションが不明確
  • 「緊張感を持って検討を加速させます」のような意味不明な発言

問題点

抽象病の人が周囲にいると、具体的な仕事が何も進まなくなります。会議で抽象的な話ばかりが続き、実際の業務に落とし込めない状況が生まれるためです。

具体と抽象の往復をする2つの重要ポイント

具体と抽象の往復を実践するには、「他人ばかり抽象化しない」「本質マンに騙されない」という2つのポイントが重要です。

他人ばかり抽象化するな

人間は自分のことは具体的に捉えるのに、他人のことは抽象的にまとめてしまう傾向があります。

  • 「ヨーロッパの人たちはこう」
  • 「海外の人たちはだいたいこう」
  • 「営業の皆さんはこう考えている」

世界には196カ国、80億近い人間が存在するのに、「海外の人たち」でひとまとめにするのは無理があります。

同様に、営業部門の中にもエリア別の違い、担当企業規模の違い、新人とベテランの違いなど、様々な要素があります。

自分とは関係の遠い立場、または対立する立場の人ほど、詳細な違いが分からず、ひとまとめに抽象化しがちです。これは会議での炎上や人間関係のトラブルの原因になります。

本質マンに騙されるな

「本質」という言葉を多用する人には注意が必要です。

本質とは「多くの人が気づいていないけど本当に大事なこと」という意味合いを持ちます。つまり、使う人は「私の視座は高くて斬新だ」というニュアンスを含んでいます。

しかし、「マーケティングの本質」は大企業の経営者視点、中小企業の社員視点、個人事業主視点で全く別です。扱う商材が食品、ITサービス、高級車かによっても変わります。

自分が「本質」という言葉を使う際は、「誰にとっての本質なのか」という前提条件を明確にしましょう。そうすることで、相手にとってより価値の高いプレゼンテーションになります。

【練習問題】真反対のものを抽象化する思考トレーニング

真反対に見えるものを抽象化すると、実は同じ意味を持つことがあります。この思考トレーニングを通じて、抽象化の感覚を養いましょう。

問題1:成功と失敗

成功と失敗は「行動した」という意味で一緒です。

成功と失敗は最終的な結果は違いますが、どちらも何かアクションを起こしているからこそ起きた現象です。「行動の結果の一つ」というグループで括れば、意味合いは同じになります。

したがって、「成功の本質的な反対語は失敗ではなく、行動しないこと」と表現できます。

問題2:愛と憎しみ

愛と憎しみは「執着」という意味で一緒です。

愛することと憎むことは感情の種類としては真逆ですが、対象となる人物のことばかり考えて執着しているという点では同じです。

ここから導き出せるのは、「愛情の本質的な反対語は憎しみではなく、無関心である」という表現です。

問題3:5億円の資産家と5億円の借金がある人

5億円の資産家と5億円の借金がある人は「稼ぐポテンシャルがある」という意味で一緒です。

5億円もの借金ができるということは、誰かに「この人なら返済できる」と認められている証拠です。一般的に、5億円もの借金は返済能力が認められなければ不可能です。

金融機関や知人から借りられているのであれば、稼ぐポテンシャルとしては一般の人よりずっと高く評価されていることになります。(闇金や法外な利子の場合は除く)

【応用問題】未来予測に使える抽象化思考

「写真が0円になった」という現象を抽象化すると、今後0円になっていくものを予測できます。

この問題は「抽象化」「要素の入れ替え」「具体化」という、3つのステップが必要な高難度問題です。

思考のステップ

ステップ1:抽象化する

「写真が0円になった」という現象を抽象化すると、「スマートフォンというテクノロジーによって、お金と手間がかかるはずだった行為のコストが下がった」と言い換えられます。

昔はカメラで撮影して現像に数十円かかっていましたが、スマホの登場により、写真のコストはほぼ0円になりました。

ステップ2:要素を入れ替える

「スマホ」の部分を、より新しいテクノロジーに置き換えます。ここでは「AI(ChatGPTなどのAIツール)」を選択します。

ステップ3:具体化する

「AIツールというテクノロジーによってコストが下がるもの」を具体的に考えると、「新入社員の仕事」という答えが導き出せます。

具体例

以下のような業務は、AIツールが担うようになり、限りなく0円に近づいていくでしょう。

  • 会議の議事録作成
  • キャッチコピーの複数案出し
  • パワーポイントのデザイン調整
  • 資料の要点まとめ

これらは従来、新入社員や事務要員に給料を払ってやってもらっていた業務です。今後、AIツールがこれらを担うことで、人件費が大幅に削減される可能性があります。

具体と抽象に関してよくある質問

Q1:具体と抽象の違いは?

具体とは「詳しく細かい情報」、抽象とは「ざっくり大まかな情報」を指します。

たとえば「チャーハン」は具体的、「中華料理」は抽象的です。ビジネスでは、状況に応じてこの情報の粒度を使い分けることで、効果的なコミュニケーションが可能になります。

Q2:具体病と抽象病、どちらが危険?

具体病と抽象病は両方同じくらい危険です。具体病は「言われたことしかできない」応用力不足を招き、抽象病は「理想論ばかりで仕事が進まない」状況を生みます。

重要なのはバランスで、相手や状況に応じて最適な抽象度を選択できることが求められます。

Q3:具体と抽象の往復ができるようになるには?

日常的に「真逆のものを抽象化する」トレーニングが効果的です。

たとえば「成功と失敗」を「行動の結果」として抽象化するなど、異なる具体例から共通点を見つける練習を積むことで、自然と往復思考が身につきます。

Q4:なぜ知識が豊富でも「頭が悪い」と評価される?

知識量だけでは横軸(情報の幅)しか伸びないため、「頭が悪い」と言われるのです。

真に評価される人材は、縦軸(具体と抽象の往復力)も持っています。この2軸で形成される三角形が大きいほど、どんな相手ともスムーズにコミュニケーションが取れる「本当に頭がいい人」になれます。

Q5:ビジネスで具体と抽象の往復が重要な場面は?

顧客との交渉場面が代表例です。「5万円値引きしてほしい」という具体的要望を「コスパを高めたい」と抽象化することで、価格以外の価値提供(納期短縮、専門サポートなど)で解決できる可能性が広がります。

問題の本質を捉え、柔軟な解決策を提案できる力が身につきます。

まとめ:具体と抽象の往復で真の思考力を身につける

めっちゃ勉強しているのにバカにされる人の特徴は、具体と抽象の往復ができていないことです。本記事の重要ポイントをまとめます。

覚えておくべきポイント

  • 具体と抽象に正解はない:どちらが良いというものではなく、状況に応じて使い分けることが重要
  • 具体病と抽象病に注意:どちらかに偏らず、最適な抽象度を考えながら往復する
  • 実践の2大ポイント:他人ばかり抽象化しない、本質マンに騙されない

今日から実践できること

  • 会議で「もっと具体化した話をしないと仕事が進まない」と気づく
  • 問題を「一旦抽象化して根本の仕組みで解決策を考える」視点を持つ
  • 指示を出す際に、相手の経験値に応じて具体度を調整する

具体と抽象の往復は、AI時代において人間にしかできない価値ある思考法です。知識をインプットするだけでなく、それを自在に抽象化・具体化できる力を磨くことで、本当の意味で「頭がいい人」として評価される人材になれるでしょう。

日々の業務の中で意識的に具体と抽象を往復させることで、三角形の縦軸が伸び、どんな相手ともスムーズにコミュニケーションが取れるビジネスパーソンへと成長できます。

出典:サラタメさん『会話になりませんね。「具体と抽象」わかってます?』

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